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かばいろの日記
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昭和大心臓外科「手取屋教授の独り言」
外科にブラックジャックは必要ない!           日経メディカル オンライン
 

 9月にスイス・ジュネーブで開かれた欧州心臓胸部外科学会(EACTS)では、
sutureless valve(縫合せずに容易に装着できる人工弁)がちょっとした話題に
なりました。ただ、昭和大学医学部胸部心臓血管外科主任教授の手取屋岳夫氏に
よれば、その新技術を一番疑心暗鬼の面持ちで見ていたのは日本の外科医だった
そうです。「人工弁置換に糸を使わないなんて…」

 手取屋氏は、こう心配します。「消化器外科や呼吸器外科では自動吻合器が広
く使われているが、心臓外科は、運針や人工弁の糸の結び方など、職人的な手技
にこだわりがち。そうした職人気質が、革新的技術の導入を遅らせてしまってい
るのでは」。虚血性心疾患における治療のスタンダードは、既に、心臓外科医が
手がけるCABGから、循環器内科医によるPCIにシフトしてしまいました。

 「心臓外科医は手技に拘泥しがちだが、その腕前のほどは、実は威張るほどの
“匠の技”でも何でもないのが普通。だから、自分たちがやっていることを『素
晴らしい』『難しい』って周りに言い回っている外科医は、かなりアヤシイ」と
手取屋氏。職人気質の背後に見え隠れする“ブラックジャック信仰”と、それに
よって失われかねないものが、少々気がかりのようです。
                                 日経メディカル オンライン

                                  
外科医の腕も、ほかのものに取って変わられる時代なんですね。
今、価値あるものがずっと価値があるとは限らないし、その逆で、今価値を置かれて
いないものに日の目が指すこともあるでしょう。
医学界のみならず、すべてにおいて不変なものってないのだから、コツコツ道を
切り開いていく努力は惜しみたくないものです。

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